シンクライアントに生体認証を導入

職員とシステム管理者の負担を軽減

A市では、それまでグループでパソコンを共有していたましたが、職員1人に1台のパソコンが支給されるようになったことをきっかけに、利用者個人を確定する必要性が高まりました。行政情報化や地域情報化が進むにつれ、セキュリティの担保を最重要課題と認識。住民の信頼を得るために、電子化推進において技術的対策の観点から、シンクライアントとなりすましのできない生体認証を導入されました。

手間を省き「なりすまし」のリスクを回避する手段として「生体認証」を導入

導入前までは、ID・パスワードで認証していたA市。電子化推進においてセキュリティを重要課題としていたため、さらにセキュリティレベルの高い対策として認証の見直しを検討していました。
ID・パスワードでの認証では、盗まれたり本人が人に伝えてしまう可能性があります。また、ICカードによる認証では紛失や盗難され、入手した第三者がなりすましを行う可能性もあります。さらにパスワードは定期的に変更することで安全性を高める必要があり、ICカードは人事異動時の登録情報の変更が不可欠のため、どちらを選択するとしても、職員とシステム管理者双方に負担が掛かるのが事実でした。
このため、なりすましなどのリスクを回避、パスワードの定期更新の手間を省くソリューションとして、「生体認証」を導入しました。

DDSの周波数解析法で指紋認証に対する抵抗感を軽減

導入にあたり懸念されたのは指紋認証に対する抵抗感です。導入当初は生体認証があまり一般的に浸透しておらず、指紋に対して警察の捜査を連想するなどあまり良いイメージがありませんでした。個人情報の保護の観点からも、身体的な特徴である指紋をパソコンに登録することに抵抗を感じる職員も多くありました。他社製品を含め、さまざまな技術がある中、DDS独自のハイブリッド指紋認証方式は、指紋の画像イメージは一切記録せず、また認証に必要な情報から指紋画像を復元することも出来ないという点が高く評価されました。認証の方式を職員にしっかりと説明することで、理解が得られました。

ハイブリット指紋認証

導入時の苦労と採用の決め手

導入に際し、職員全員の指紋を採取するのは避けられない作業です。2千人を越える職員全員の指紋登録を行うことには工夫を要し、大変苦労しました。
セキュリティ製品の中でシンクライアントに対応しているものは少なく、生体認証自体も一般的に普及していなかった当時、ハードウェアの価格も高価でしたが、EVEMAは、シンクライアントへの対応はもちろん比較的安価で導入でき、マイクロソフト社のActive Directoryとの連携をはじめ、しっかりした運用管理ソフトであったことが採用の決め手になりました。